ガプラ プンガリ物語
ガプラ プンガリは2012年4月12日、東ジャワにあるマジャパヒト時代に建てられたCandi Bajan Ratuという古代遺跡に行った時に天からその名前をいただきました。
店長であるBijouがそこを後にする時、ふと心に「門」という言葉が浮かんだので、隣で一緒に歩いていたパートナーに「古代ジャワ語で『門』とはなんて言うの?」と聞くと「ガプラ(GAPURA)だよ」という事です。「それだっ!」と思った後で、今度は「偉大な愛」という言葉が浮かび、「では、この世で最高の、これ以上は無いであろう大きな愛の事は?」と聞くと「プンガリ(PUNGGALIH)だなぁ」と。
私はパートナーである旦那と息子と家族3人家族でバリ島に住んでいます。
子どもが大学に行く為に家を出たのを機に、夫婦でゆっくりとジャワ島旅行をしようと車でバリ島を出発しました。ジャワ島旅行を「巡礼の旅」と密かに名付けていたのですが、2月から新たに制作し始めていた新しいブランドの製品の名前をこの旅行で天から貰える、と信じていた私。出発して最初に訪れた遺跡にて、新しいブランドの名前をいただくことができました。
バリ島で15年間以前のブランド名でシルバーのデザイン制作をして来ましたが10年目の節目の辺りから、ふいに大きな疑問が心に浮かんで来ていたのです。「シルバーも石も地球からの産物。なのに、ファッション(流行)としてのジュエリー制作ってどうなのだろう?」
それからしばらく、自分の物を作るのが困難になりました。
新しい物を作ると友人達は「素敵だ」と褒めてくれるのですが、自分の中で何かが納得出来なくなったのです。勿論それまでも、いかに売れるかとかは考えていなかったし、あくまでも自分の好きな物、作りたい物を作る、と言う仕事をしていましたが何となく、なにか違う.....と言う気持ちを持ちながらの制作でした。なにか、迷子になったような変な時間が流れ、長いトンネルに入ったような日々が続きました。
「生きるとは一体どういう事なのだろう?」
「人は何故、生まれ死んで行くのだろう?」
若い頃にさんざん考えて、答えが出ないまま曖昧にしてしたそのような事。人生において、人間において最大のテーマであるこの事に再び向き合う日々が、向こうの方からやって来たのです。「さぁ、もう曖昧にしている時間は無いよ。時が来た」そう、心の声が騒ぎ始めました。それは、第2の自分探しの旅のような気分でした。
私は、今でも自分探しの旅の途中に居ますが、今年の2月のある日、人々の目覚めに役立つような「道具」を作るんだ、そんな心の声が聞こえたのです。
道具と言う意味は「使う」と言う意味です。
只のファッションではなくもっと意味のある物を作りたい。
孫子の代まで大切にしてもらえる、家宝のような道具を作りたい.............。
そうして再び、石と向き合う日々が始まりました。勿論それまでも、毎日石と向き合って来ましたが、今回の向き合い方はもっと深い向き合い方となりました。
ガプラ プンガリの製品は、
あるものは「絵」から、
あるものは「石」から、
あるものは「メッセージ」から始まります。
まず絵が浮かんだ場合、デザインを絵にします。絵になったら、それに見合う石を捜します。そして、その絵のイメージの石探しを始めます。メインの石から見繕う事が出来るときもあれば、補佐として引き立ててくれる石から見つかる場合もあります。
石は各々同じ石だったとしても、持つエネルギーが違います。
メインの石が決まっても、補佐の石のエネルギーが合わなければ意味がありません。
補佐役の石を例えばトルマリンで、と思っても、同じ形の石の中にメインの石と合うエネルギーを持つ子を選びます。補佐役の石が沢山ある場合でも、ひとつひとつ全てが合うエネルギーの石を選びます。時には、同じ大きさの同じカットの石でも、100個目でようやく合う子が見つかる場合もあればひとつ目でしっくり来る子と出会える場合もあります。
全体の石の調和が出来た時に、デザイン画のお清書をします。
そして職人さんに......
何も言った事が無いのに、何故か職人さんも分かってくれていて、体調の悪い時、気持ちがネガティブな時には、私の物は作ってくれません。
「これは適当に作る物じゃないから」と絵を見た瞬間に思ったと言う事です。とても有り難い事でした。だからガプラ プンガリの製品は、制作に対して納期は存在しません。本当に作りたいと心から職人さんが思ってくれた時に制作を開始し、出来上がったときがその製品のお誕生日と成る訳です。”仕事”としてではなく”作り手”好きな事を”趣味で”という感じで作ってもらいます。
人間の子が自分で産まれて来るのを選ぶ様に
ガプラ プンガリの製品もそんな風に産まれます。そして、ひとつひとつの製品に、私は名前を付けます。デザインが浮かんだ時、石を見ていた時、石を合わせている時、製品が出来上がって来た時、ふと、閃いた名前がその子の名前となります。作りたい、と思う気持ちから出来上がるまで、ガプラ プンガリの製品は全て神まかせです。だから、ガプラ プンガリの製品にはひとつひとつ名前と物語がついて来ます。
それは、世界にひとつだけの物語です。
最初にきっかけに成る閃きがあり、そこからひとつの製品へと物語が生まれます。
そして、そのもの語りは手にしていただいた方に受け継いでいただきます。
偉大なる愛の門(扉/入り口)
その門の扉を開けるのは貴方です。
そんな思いをこめて........。
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